磁気ディスク用ガラス基板、液晶ディスプレイ用ガラス基板、無反射ガラス(ノングレアガラス)、光学用レンズ、光源ユニット、各種ランプ用管、理化学実験用器具、フォトマスク基板、半導体用ボード・治具などに使用されている各種ガラス用エッチング剤です。
自社開発したガラスエッチング剤とマスキングペンを使って、だれでも手軽に安全にガラスや鏡にスリガラスの文字や模様の装飾が楽しめるガラス工芸です。
マスキングペンで自由に描き、ガラスエッチング剤を塗るだけで、描いた模様がスリガラスになり、世界で唯一つのオリジナルを作ることができるため「グラスファンタジー」と名づけました。
ガラスをエッチングする成分はフッ化水素アンモニウムですが、その濃度が他社製品や海外で生産されているエッチングクリームとは全く違います。
他社製品や海外で生産されているエッチングクリームには、劇物であるフッ化水素アンモニウムを20%も含んでいるものがあり、安全性に問題があるばかりでなく、廃棄にあたっても環境に負荷を与える恐れがあります。
何故ならフッ化水素アンモニウムは、水に流しても簡単には分解しませんし、もし分解すればさらに危険なフッ酸やアンモニアが生成する恐れがあり、決して無害にはならないからです。
また、クリームは水には溶けないため配水管などに溜まる恐れもあります。従って、本当に安全なガラスエッチング剤を製造するには、フッ化水素アンモニウムの濃度を極限まで低くして人体に無害なレベルにするしか方法がありません。
グラスファンタジーは、フッ化水素アンモニウムをわずか4%未満しか含まず、極めて安全性が高くまた環境に対しても負荷を与えないことが認められ、政令347号により劇物から除外されています。
厚生労働省が劇物に指定されている物を劇物から除外したということからも、当社のガラスエッチング剤が如何に安全かお分かり頂けると思います。またクリームタイプではなく、水溶性のため廃棄の際にも問題がありません。
だからこそガラスエッチングの本場米国の特許はもちろん日本の特許も取得しているのです。
他社製品や海外で生産されているエッチングクリームに含まれているフッ化水素アンモニウムは、水には溶けますがクリームを形成している軟膏基剤には溶けません。
本来、20%ものフッ化水素アンモニウムを溶かして均一にするにはかなりの量の水が必要ですが、水の量を多くするとクリーム状にはなりません。恐らく加熱することによりできるだけ少量の水で無理やり溶かし、軟膏基剤を加えて攪拌してクリーム状にしていると思われます。
従って当然ながらある程度気温が下がると、フッ化水素アンモニウムの結晶が析出してくるのです。また、水が分離したりドロドロになったり変色することもあります。
フッ化水素アンモニウムの結晶は、極めて毒性が強いので取り扱いには充分注意してください。
グラスファンタジーは、フッ化水素アンモニウムの濃度がもともと4%未満(クリームタイプのガラスエッチング剤に比べてわずか1/5未満です)と非常に低い上に、クリームタイプではないため水を充分含ませることができます。
従って、フッ化水素アンモニウムの結晶が析出したり分離したりしないので、安心して使用できます。
グラスファンタジーは、ゲルタイプとリキッドタイプがあり、どちらも水溶性です。
ゲルタイプは、主に曲面のガラスをエッチングする時に使います。もちろん平面のガラスにも使えます。塗り方は筆で1〜2mm以上盛り上がる様に塗ります。全体を素早く塗った後、盛り上がりが足りない箇所は塗り加えてください。
リキッドタイプは、平面のガラスをエッチングしたり、ガラス全体をエッチングしたりする時に使います。刷毛で塗る時は1mm程度盛り上がる位塗ります。やはり全体を素早く塗った後、盛り上がりが足りない箇所は塗り加えてください。
他社製品や海外で生産されているエッチングクリームには、使用期限、結晶の析出、分離、変色などのため繰り返し安全に使うには問題がある製品もありますが、当社のグラスファンタジーはゲルタイプおよびリキッドタイプとも結晶が析出したりせず、その性状が非常に安定しているため、使用期限もなく繰り返し安全に使えます。
くり返し使用しているとガラスエッチング剤を回収する時、マスキングペンのインキが溶け込みガラスエッチング剤の色が多少変わってきますが問題はありません。
マスキングペンは、従来のマスキングシートやカッティングシートをカッターで切り抜いて使ったマスキングの不便さや難しさを解消するために開発されたペン型のマスキング剤です。
インキがマスキング剤になるため、マスキングペンで描くだけでマスキングできます。
マスキングペンには極細、細字および太字の3タイプがあります。
極細は模様の輪郭や、細部例えば花の花弁や木の葉の繊細な葉脈などに描く時に使います。
細字と太字は模様の周りや全体をマスキングする時に使います。従って、どんな細かい模様や細部の描写も思いのままですし、ガラスの形に制限がありません。
またカッター等使わずに塗り絵感覚でマスキングできるので、お子様でも安心です。
特に難しくはありませんが、極細と細字および太字では使い方が違います。
極細は先端ノック式ですので、インキを出す時はペンを垂直にして紙に先端を軽く押し付けたままインキが出るまでゆっくりと10数回程度ペンを上下させます。インキが出だしたら紙で試し書きをし、充分インキが出ている状態で少し立てぎみにし、余り強くペン先を押し付けないで使います。
細字と太字は後端ノック式ですので、キャップを後端に付けて何回かノックし、紙で試し書きをし、充分インキが出ている状態で使います。
インキは速乾性ですので使い終わったらキャップはしっかりとしてください。
インキが充分出ている状態で塗ればしっかりマスキングできます。
特に輪郭のきわをしっかり塗るようにします。
塗り残しがないかを確認するには、光にかざしてみれば分かります。インキの塗りムラは気にする必要はありません。
また、ソーダガラス、セミクリスタルガラス、クリスタルガラス、再生ガラス、強化ガラスや鏡はエッチングできますが、耐熱ガラスはエッチングできません。耐熱ガラスのエッチングには、耐熱ガラス専用のエッチング剤であるグラスファンタジーⅢをお使いください。
ただし、ガラスを溶融して製造した製品、例えばコップや皿などには溶融時の攪拌不足などによる筋状の<<脈理>>を含んでいる製品があります。脈理はガラスの組成とは異なった成分でできているため、この部分にエッチングを行っても綺麗なスリガラスにはならないことがあります。グラスファンタジーⅡでは大幅に改善されています。
<<脈理>>とは、
ガラスの内部に筋状の不均質な部分が現れたもので、調合原料の不良や溶解不良(温度や時間の不足)、溶融時の攪拌不足および耐火物の侵食などの原因で起こります。