磁気ディスク用ガラス基板、液晶ディスプレイ用ガラス基板、無反射ガラス(ノングレアガラス)、光学用レンズ、光源ユニット、各種ランプ用管、理化学実験用器具、フォトマスク基板、半導体用ボード・治具などに使用されている各種ガラス用エッチング剤です。
今日の板ガラスがきわめて高い平滑度をもつのは、1950年代にフロート法と呼ばれる画期的方法が確立されたことによるものです。
これは溶融スズを満たした槽に、溶融ガラス素地を流していく方法です。ガラスの比重はスズよりも小さいので、ガラスは溶融スズの上に浮かびます。
また、ガラスの軟化点(通常のソーダ石灰ガラスで約500〜700℃)は、スズの融点(232℃)よりも高いので、溶融スズの上で除冷することにより溶けたガラスは溶融スズに浮かびながら固化します。
溶融スズの表面は水平なので、表裏とも平滑度の高いガラスが得られるのです。
スズ面とは板ガラスをフロート法で製造する時、溶融スズに接触している面です。
溶融スズに接触しない反対側の面を非スズ面といいます。
紫外線ランプをあてると曇ったように見える面がスズ面です。非スズ面は透明のままです。
グラスファンタジーではスズ面には良好にエッチングできますが、非スズ面ではエッチングにムラが生じる場合があります。
グラスファンタジーⅡは、スズ面、非スズ面ともムラのない良好なエッチングを可能にしました。
強化ガラスは、フロート板ガラスをガラスの軟化温度(600度〜700度)まで加熱した後、両面に冷風を吹きつけて急冷して製造します。これによりガラス表面が内部よりも先に硬化し、表面には圧縮ひずみ層、内部にはそれにつり合う引張りひずみ層が形成されるため、同じ厚さのフロート板ガラスに比べて、約3〜5倍の強度があります。また、万一割れた場合でも破片は粒状になるため安全です。
しかしながら、ガラス表面の傷が成長して内部引張層に達した場合、外力が加わっていない状態でも不慮に破損する場合がありますので、サンドブラスト加工には向きません。
スリ(板)ガラスは、フロート板ガラスの片面をけい砂や金属ブラシですってツヤを消し、不透明に加工した板ガラスです。
従って、ガラスの強度が低下すると共に汚れやすく一旦汚れが付着すると、非常に除去しにくくなります。
フロストガラスは、サンドブラストという機械を使って高圧で金剛砂を吹き付けてフロート板ガラス表面に凹凸をつけた後、フッ酸と濃硫酸の混液でタペストリー処理をして半透明にしたガラスです。
スリ(板)ガラス同様、ガラスの強度は低下します。また、スリ(板)ガラス程ではないですが油汚れなどが付着すると除去しにくくなります。
脈理とは、ガラスの内部に筋状の不均質な部分が現れたもので、調合原料の不良や溶解不良(温度や時間の不足)および耐火物の侵食等の原因で起こります。
ガラスを溶融して製造した製品、例えばコップや皿等には溶融時の攪拌不足等によるこの筋状の<<脈理>>を含んでいる製品があります。
脈理はガラスの組成とは異なった成分でできているため、この部分にグラスファンタジーでエッチングを行っても綺麗なスリガラスにはならないことがありましたが、グラスファンタジーⅡでは大幅に改善されています。
成分がグラスファンタジーとは少し異なりますが、グラスファンタジー同様、安全なガラスエッチング剤です。
グラスファンタジーでエッチングすると、通常のスリガラスよりもさらに上品な白さに仕上がります。グラスファンタジーⅡでエッチングすると、グラスファンタジーの白さはそのままにさらに遮光性と目隠し効果がアップします。どちらも表面は非常に滑らかで、汚れにくく汚れても簡単に落とすことができます。
用途に応じてお使いください。
グラスファンタジーⅡは、グラスなどにロゴを入れたり、サインやウェルカムボードの製作、間仕切り、エントランス、住居や店舗などの建築用装飾ガラス、家具のガラスにエッチングを施す場合やフロストガラスを製造する時に使用することをお薦めします。